FUKUDARYU

天高く馬肥ゆる秋

2018/10/01 日常

皆さんこんにちは!

夏が過ぎ風あざみ?天高く「馬」肥ゆる秋となりましたね。

「馬」といえば、先日こんな記事を目にしました。

以下 税務通信より抜粋

 

【最高裁判所は8月29日、競馬の馬券の払戻金に係る所得について「事業所得」か「一時所得」かを巡り争われた事件で、納税者の上告を棄却し、国側が勝訴した一審・二審が確定した】

 

ご存知の方も多いと思いますが、競馬の馬券払戻金については、以前より所得の区分をどう判断するかで争われてきました。

 

これまでの馬券裁判では、払戻金が「一時所得」と「雑所得」のどちらに該当するかが争点でした。

しかし、今回は払戻金が

 

「事業所得」・・・事業を営んだことによるもうけ

「一時所得」・・・突発的・偶発的に生じたもうけ

であるか、という点で争われました。

 

この裁判の原告は横浜市の男性で、平成20年~27年の計8年間で約5億1千万円の馬券を購入し、約5億5千万円の払戻しを受けていました。

 

 原告は、自らが開発した競馬予想プログラムを使い、一定の法則のもとに馬券を大量に購入することを反復継続して、長期間、全体として利益を得ていました。

 

よって、原告は、「競馬所得は、偶発的なものでなく、必然的な利得であり、安定的・継続的に収益が見込まれたものであるため、『事業所得』である」と主張していました。

 

これに対し、国側(税務署)は、

・「事業」と認められるには、相当程度の期間継続して収益を得られる可能性がなければならないこと(原告の馬券の収支は8年間のうち3年間は赤字であり、継続的・安定的に収益を得ていたわけではない)

・馬券の購入に際して、ソフトを使用していたものの、完全にプログラムによるものではなく、最終的には原告の判断が反映されていることから、一般的な競馬愛好家の買い方と質的に異なるものではないこと

 

以上のことから、原告の競馬所得は一時所得であると主張していました。

 

最終的に、最高裁は納税者(原告)の上告を棄却し、国側が勝訴しました。

 

 

さて、みなさんこの件に関してどうお考えでしょうか?

 

私としても、競馬所得を事業所得にするには確かに無理があるよね・・・

 

と思いますが、

 

一方で、今回のケースでは8年間で何年か赤字の年があったものの、今後、毎年安定的に馬券でプラス収支を達成する猛者が現れた場合はどう判断するのか・・・

 

という疑問は残ります。

 

また、一般的な競馬愛好家の私からすると、

 

「一般的な競馬愛好家による馬券の購入様態と質的に異なるものではない」

 

という主張には?マークがつきます。

 

ソフトを使って馬券を購入するのはともかく、8年間で5億円もの馬券を購入するのは、量的には一般的とは言えないような気もしますよね・・・

 

馬券裁判に関しては、今回は国側(税務署側)が勝訴しましたが、まだまだこれから色々な事例が出てくると思われます。

 

動向に注目しましょう。

そして、競馬は程よく楽しみましょう!

大儲けしたときは申告をお忘れなく!

 

 

監査部 長野(牡)