国税庁の「仮想通貨関係FAQ」公表について
2018/12/03 税務
国税庁は21日、仮想通貨の利用者の取引結果をまとめた「年間取引報告書」を国内の仮想通貨取引所が発行し、来年1月末をめどに一人一人に送付すると発表した。
所得計算が大幅に簡略化され、納税時の利便性が向上するという。
仮想通貨の売却で得た利益は「雑所得」となり課税対象。サラリーマンの場合、利益が20万円を超えると確定申告が必要になるが、頻繁に売買すると複雑な所得計算をしなければならない。
国税庁が取引所の業界団体と設置した研究会では、利用者ごとの報告書発行で合意。1年間の取引結果をまとめた書類が各取引所から本人宛てに送られる。記載されたデータを国税庁ホームページ(HP)の計算表に入力すると、所得金額を簡単に算出できるという。
■参照:「11/21(水)配信 時事通信」
国税庁では、仮想通貨取引に関する所得について、納税者自身による適正な納税義務の履行を後押しする環境整備を図るため、本年4月以降、6回にわたり「仮想通貨取引等に係る申告等の環境整備に関する研究会」を開催してきたところです。
本研究会では、仮想通貨交換業者を所管する金融庁や仮想通貨関連団体の出席・協力も得つつ、各仮想通貨交換業者の実態等を確認した上で、正確な所得計算のための年間取引報告書などを交換業者から顧客へ提供できるようにするなどの申告利便向上策を検討してきました。
本研究会での議論の結果を踏まえ、簡便に所得計算をすることができる様式や方法、相続時における仮想通貨の評価方法などに加え、研究会以外で国税当局にお問合せ等のあった事項をまとめた「仮想通貨関係FAQ」を公表することとしました。
また、併せて、納税者が年間取引報告書の内容等に基づき入力することにより、申告に必要な所得金額等が自動計算される「仮想通貨の計算書」を国税庁ホームページで公開いたします。これらの施策について、各仮想通貨関連団体を通じて各交換業者や利用者へ周知するなど、仮想通貨取引の適正な申告に向けて取り組んでまいります。
国税庁では、このように、納税者自身による適正な納税義務の履行を後押しする環境整備を図り、周知・広報を行うとともに、様々な機会を捉えて課税上有効な資料収集に努め、申告のなかった方も含め、課税上問題があると認められる場合には、様々な方法で是正を促すなど、仮想通貨取引の適正な申告に向けて積極的に取り組んでまいります。
■参照 「国税庁HP 仮想通貨関係FAQの公表について」
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2018/faq/index.htm
参照 「国税庁HP 仮想通貨関係FAQの公表について」
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2018/faq/index.htm
先日、東京国税局は仮想通貨を取引した男性会社員に約5,000万円の申告漏れを指摘、約2,400万円を追徴した。というニュースも出てきているため、売買している方は申告漏れがないよう気を付けて頂きたいと思います。
監査部2課
柴田